日機装の文化

2023/09/13

【日機装ボイス】出産・育児を経てリーダーに。未来の仲間へ、いま伝えたいこと…(前編)

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【日機装ボイス】出産・育児を経てリーダーに。未来の仲間へ、いま伝えたいこと…(前編)

目次

日機装には、出産や育児などのライフイベントを経験しながらも、第一線で働く社員が多くいます。メディカル事業部の薬事部で活躍する奥村 典子さんもその一人。二人の子どもの母として子育てに奔走しながら、安全管理グループでグループリーダーを務めています。

今回のインタビューでは、奥村さんら薬事部安全管理グループが関連部署と連携して手掛けるメディカル製品の「品質保証」業務や、ライフステージの変化を経るなかでキャリアアップを実現してきたこれまでの軌跡、これから日機装でともに働く未来の仲間たちに伝えたいことなどを聞いています。前編・後編の二本立てで、前編は「品質保証」の仕事についてです。

奥村 典子:2006年 新卒入社。現在はメディカル事業部 薬事部安全管理グループにおいて、品質保証にまつわる行政対応とグループリーダーとしてのマネジメント業務を主に担う。

命に直結する製品の安全性・有効性を維持するために欠かせない「品質保証」の仕事

――「品質保証」とはどのような仕事か、詳しく教えてください。

奥村:製品のライフサイクル全体、つまり製造段階から販売、お客さまである医療従事者らが利用するまでのすべての過程において、「製品が決められた仕様を満たしているか」を確認し、保証する仕事です。製品を売り渡すまでではなく、お客さまの手に渡った後の責任も果たします。

私たち日機装が扱うのは医療機器・医薬品であり、人の命に直結する製品です。仕様を満たさない製品が患者さまの健康や治療の進行に影響を与えてしまうことのないよう、製品をチェックする重要な役割だと自覚しています。

――中でも奥村さんが所属する薬事部安全管理グループは、どのような仕事をされているのでしょうか。

奥村:薬事部安全管理グループでは

  • 国に対する製品販売の許認可申請
  • お客さまからご報告いただいた不具合情報の集約
  • (調査結果をもとにした)行政に対する不具合の報告

などを担当し、他部署とも密に連携しながら対応を行っています。

 ――奥村さんが担っている業務内容についても、詳しくお聞かせいただけますか。

 奥村:私は、透析装置を中心に製品が市場に出た後の対応を主に担当しています。

 製品の不具合情報をキャッチし、各国の法規制に則って行政への報告と対応を行うこと、必要に応じて該当製品を回収すること、製品の使用時の注意点や不具合情報を医療機関の方々へアナウンスすることなどが主な業務です。 

また、不具合情報をもとに設計・製造部門にフィードバックを行ったり、製品のメンテナンスを担当するサービスエンジニア向けに注意点を共有したりと、社内のメンバーとの連携も行います。

困っているお客さまや仲間を助けられた喜びが大きなやりがいに

――業務に就くまで、「品質保証」の仕事にどのようなイメージがありましたか。

奥村:難しい法律の文章を読みこなし、厳しい法規制に対応する堅苦しい業務だなというイメージがありました。ただ、これまで金沢製作所では技術職として働いていましたので、技術的な内容の苦情などにはこれまでの知識を生かして対応できるのではという期待もありました。

――実際に業務に就いてみると、イメージとのギャップはありましたか。

奥村:法律用語や行政文章の言い回しが独特で、理解するのが想像以上に大変でした。何度も何度も読み返したり、同僚に聞いたりして、失敗を繰り返しながらなんとか覚えていきました。

そこから、現場を回る営業や行政からの問い合わせに対してだんだん答えられるようになり、解決までのストーリーが思い描けるようになった時に、成長の手ごたえを感じましたね。 

――お客さまに製品を安心してお使いいただくために重要な役割を担う「品質保証」の仕事に、どのような思いで携わられていますか。

奥村:さまざまなお問い合わせやお客さまの情報、新しい製品に関する情報を扱うときは、「もしかしたら何か問題が潜んでいるかもしれない」という目線を常に持つよう心がけています。

また、社内のメンバーから製品の品質についての相談をされたときには、何かしらの糸口が掴める情報を返せるように努めています。

――具体的にどのような場面でやりがいを感じられていますか?

奥村:「装置が止まってしまった」「思うように動かない」と困っているお客さまをサポートできたとき、ご納得いただけたときにやりがいを感じます。さらに、「対応してくれてありがとう」「対応策を聞けて安心しました」といったお声をいただけるととても嬉しいですね。

また、慎重かつスピード感を持った対応が求められる中で、部署を横断して一丸となって適切な対応ができたときにも大きな達成感があります。

――反対に、この仕事の難しさを感じられる場面があれば教えてください

奥村:製品自体を知っていればよいという訳ではなく、「この製品がどのように設計されてどのように作られ、どのように出荷されているのか」といった技術・物流面も含めた幅広い知識が求められます。

また、日機装の製品は国内だけでなく海外のお客さまのもとにもお届けしているため、さまざまな国の法規制についても常に最新情報を掴んでおかなければなりません。

こういった多様な知識を常に学び、業務に落とし込めるレベルまで理解を深めていくことが難しく、その理解をふまえて前例のない対応を考えていく過程については、今も試行錯誤を続けています。

――最後に、「品質保証」の仕事の魅力を教えてください。

奥村:困っているお客さんを助けることや、患者さんが医療機器を安全に使うということに、ダイレクトに関与できる。そこが魅力です。医療従事者に近いところで仕事ができるので、そうした仕事に興味がある人にもおすすめです。(後編は以下のリンクから)


【日機装ボイス】出産・育児を経てリーダーに。未来の仲間へ、いま伝えたいこと…(後編)|Bright

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