日機装の文化

2023/09/20

【日機装ボイス】出産・育児を経てリーダーに。未来の仲間へ、いま伝えたいこと…(後編)

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【日機装ボイス】出産・育児を経てリーダーに。未来の仲間へ、いま伝えたいこと…(後編)

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日機装には、出産や育児などのライフイベントを経験しながらも、第一線で働く社員が多くいます。メディカル事業部の薬事部で活躍する奥村 典子さんもその一人。二人の子どもの母として子育てに奔走しながら、安全管理グループでグループリーダーを務めています。

このインタビューでは、奥村さんら薬事部安全管理グループが関連部署と連携して手掛けるメディカル製品の「品質保証」業務やライフステージの変化を経ながらキャリアアップを実現してきたこれまでの軌跡、そしてこれから日機装でともに働く未来の仲間たちに伝えたいことなどを聞いています。前編に続き、後編は自身のキャリア形成について語ってもらいました。

奥村 典子:2006年 新卒入社。現在はメディカル事業部 薬事部安全管理グループにおいて、品質保証にまつわる行政対応とグループリーダーとしてのマネジメント業務を主に担う。(※所属・肩書は取材時点のものです)

“技術の日機装”で、技術者として医療に携わりたい

――まずは奥村さんのこれまでのご経歴を教えてください。 

奥村:理系大学院を卒業した後、2006年に新卒で日機装に入社しました。

入社後は石川県金沢市にあるメディカル事業部の工場「金沢製作所」に配属され、5年にわたってダイアライザーの開発支援や開発した製品の評価、医療従事者の方々への製品説明、大学との共同研究のサポートなどを担当しました。また、この5年の間に2児の出産を経験しております。

その後、希望が叶って東京本社の薬事部へ異動し、現在に至るまで、開発した製品の品質管理や、製品を市場にお届けした後の品質にまつわる対応など品質保証の業務に携わってきました。

――どのようなきっかけで日機装を志望されたのでしょうか。

奥村:大学受験の頃から漠然と抱いていた「医療に携わりたい」という思いが、大学時代に身近な人が病気に罹ったことを機に強くなり、医療業界を中心に就職活動をしようと決めました。

そうした中、技術系の職種につきたく、また将来は故郷である石川県に戻りたい、という思いを叶えられる選択肢として見つけたのが、金沢に生産拠点を持つ日機装です。特殊ポンプから事業をスタートし、その技術を軸に医療業界にまで幅を広げていった、という日機装の歴史を知ってさらに魅力を感じ、志望するようになりました。

――最終的に、どのような点が入社の決め手になりましたか?

奥村:技術職として医療に携わることを志していたので、「技術の日機装」というフレーズに心惹かれました。

また、日機装は私が属していた大学院との共同研究を行っていたことがあり、その研究に携わる知人から日機装の話を聞いて「良さそうな会社だな」と思えたことも決断の後押しになりました。

仲間どうしで情報交換や相談をして、支え合える文化がある

――奥村さんは入社後に2度の出産を経験されたとのことですが、どのような制度を活用されてきましたか?

奥村:出産休暇と、育児休暇を1人目のときは1年間、2人目のときは3ヶ月取得しました。 

また、1人目のときは地元にいたため近くにサポートしてくれる親族がおり、特に制度を活用することなく復帰できましたが、2人目が生まれたときは東京へ転勤していたため、時短制度を利用しながら復帰しました。その後フレックス制度に切り替え、2人目の子が小学校3年生になるまで利用していました。

定時退社では夕方のお迎えに間に合わないため、特に時短制度にはとても助けられましたね。

――日機装には、ライフステージの変化をサポートする制度を積極的に活用する風土があるのでしょうか。

奥村:周りの先輩が時短制度を活用している姿も見てきましたので、そう思います。特に薬事部は管理職を含め女性が多い部署なので、出産・育児を経験されている方が多くいらっしゃるんです。みんなで「こんな制度があるよ」「こういったとき、どうしてる?」と情報交換や相談をし合い、積極的に制度を使ったり支え合ったりする文化があるように感じています。 

――出産・育児を経て、仕事に対する姿勢や考え方に変化はありましたか?

奥村:出産を経験された先輩が上手くやりくりされている様子を見て、誰かが休みに入ってもチームでカバーできるように体制を整えておくことが大事だなと痛感しました。

ですので、上司にはできるだけ自身の業務や家庭の状況について素直にお話しすること、メンバーには「どこまで進んでいて、頼みたい仕事は何で、そのために必要な情報はどこにあるか」まで詳しく情報を共有することを心がけるようになりました。

出産・育児を経験する中で周りの方々に助けられてきた――その恩返しをしていきたい

――ライフステージの変化を経ながらキャリアアップも実現されている奥村さんですが、どのような経緯や思いでグループリーダーに挑戦されたのでしょうか?

奥村:入社して3年ほど経って仕事に慣れ、「これから」というタイミングで出産・育児を経験し、さらに復帰後の異動で業務内容もがらりと変わり、“みんなが一気に成長していく時期に上手くやれていない自分” を感じていて。それでも「ここを乗り越えなければ」という気持ちで何とかやってきた中でいただいたグループリーダーへのキャリアアップのお話でした。

マネジメントの経験がない中でメンバーの業務の管理まで行えるか、他部署との連携を上手く回せるのか、家事が完璧にできていた訳ではない中でこれ以上の責任を負えるのか……と不安は大きかったですね。

ただ周りに応援してくれる方々がいましたし、「働いていく中でいつかはマネジメントにも挑戦したい」という思いもあったため、思い切ってチャレンジしてみようと決断しました。

――キャリアアップへの挑戦のしやすさ、またライフステージの変化もふまえた働きやすさという観点から、日機装をどのように見ていらっしゃいますか?

奥村:周囲のサポートがあることで、やりたいことに挑戦しやすい環境だなという印象です。私も、マネジメントをする中で困ったときは管理職の先輩や他部署のグループリーダーに相談に乗ってもらったり、力を貸してもらったりしていました。

ライフステージの変化をふまえた働きやすさについては、私が出産・育児をしていた頃も制度に助けられていましたが、最近ではより柔軟性が増して課題が解消されてきているように感じます。

例えば、当時は子どもが発熱した際には自分自身が元気でもお休みをいただかなければいけませんでしたが、コロナ禍を経て在宅勤務が導入されたことで、今では子どもが寝ている横で勤務をすることもできるようになりました。

また、コミュニケーションツールが導入されたことで、メンバー間で勤務についての連絡や相談がより手軽に行えるようになったかなと。これから出産・育児をされる方にとって、働きやすい環境ができてきていると思います。

――これからグループリーダーとしてどのような組織をつくり、出産や育児を控えている仲間に対してどのようなサポートをしていきたいとお考えですか。

奥村:まずは意見を言いやすい環境や雰囲気をつくり、できる限りメンバーの意見を業務に反映させていきたいなと思っています。

また、これまで出産・育児を経験する中で周りの方々に助けられてきたので、今後は同様にライフステージの変化を迎える方々をサポートすることで、その恩を返していきたいですね。

業務の見える化を徹底し、産休・育休に集中してもらえるような状況をつくること、一方で「自分は社会と繋がっているのか」「復帰できるだろうか」と孤独を感じさせないよう適度にコミュニケーションをとることなど、自身の経験もふまえながらサポートをしていければと思います。

――ありがとうございます。それでは最後に、日機装で共に働く未来の仲間に向けて、メッセージをお願いします。

奥村:キャリアを築いていくにあたって、ライフステージの変化を経てどうしても一度ペースダウンせざるを得ない状況に至ることもあると思います。ですが、周りと比べて焦ることなく、そのときにできることをしっかりと積み重ねていれば、やがて思いきり働けるときがやってくるはずです。

日機装はその時々に応じたサポートが得られる環境でもあるので、安心してご自身の人生もキャリアも追求してもらえれば、と思っています。