日機装の文化
2023/12/20
【就活生にオススメ#1】医療機器で命を支えるメディカル事業の記事5選
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目次
いよいよ本格化しつつある就職活動。業界・企業・仕事の研究は、順調に進んでいますか?
インダストリアル、精密機器、航空宇宙、メディカルと幅広い事業を展開する日機装は、就活生から「どんな会社か分かりにくい」という声を頂くことも…。ということで、日機装の各事業の内容や歴史・働き方・社会貢献活動を知っていただくため、Brightの記事をジャンルごとに厳選してまとめます。
まずは人工透析装置と関連の消耗品、さらには救急分野、外科領域の医療機器などを提供するメディカル事業。その主力製品である人工透析装置を中心に、さまざまな角度から深く理解できる記事5本をご紹介します。
そもそも腎臓の機能や透析療法ってなに?
日機装は1969年に国産第一号となる人工透析装置の開発に成功しました。それから約50年にわたり、人工透析装置のパイオニアとして、国内32万人の人工透析の患者さまを支える透析医療の発展とともに歩んできました。現在、透析装置の国内シェアは50%を超えています。
この人工透析装置を用いる「透析療法」とは、病気によって損なわれた腎機能の一部を、腎臓の代わりに行う治療法です。そもそも、腎臓はどんな機能があるのでしょうか。そして、透析療法はどのような仕組みになっているのでしょうか。
腎臓は体の中の環境を適正かつ一定に保つ
腎臓は、腰の上あたりにある左右一対の臓器です。血液中の老廃物や余分な水分、塩分を取り込んで尿として排出したり、血圧を調整したりして、体の中の環境を適正かつ一定に保つ役割を果たしています。
こうした機能を脅かす腎臓の病気とその治療法にはいくつかの種類がありますが、ある程度まで腎臓の機能が失われて慢性腎不全と診断されてしまうと、完治させることはできません。
体にとって非常に大切な腎臓の機能を守るためにも、日常生活において生活習慣や食事に気を配ることが重要です。
透析療法は病気で損なわれた腎機能の一部をカバーする
透析療法とは、病気によって機能が損なわれた腎臓の代わりに、血液中の老廃物や余分な水分の除去を行う治療法です。透析療法には、血液透析や腹膜透析の2種類があります。
このうち血液透析は、患者さまの血液を一度体の外に出し、人工腎臓と呼ばれる「ダイアライザー(血液透析器)」を用いてきれいにした後、体の中に戻す治療法です。ダイアライザーの中にある「中空糸透析膜(半透膜 )」と呼ばれるストロー状の膜を介して、ストローの内側を流れる血液と外側を流れる「透析液」を接触させます。これにより、血液中の老廃物や余分な水分を透析液に移し、一方で血液中に不足している物質を透析液から補います。
患者さまは、週に3回ほど通院し、1回あたり4〜5時間かけて治療を受けています。
開発や品質保証に携わる社員に聞く「仕事のやりがい」
透析装置の開発や品質保証に携わる社員たちは、どんなことをやりがいに感じているのでしょうか。インタビューでお話を伺いました。
ずっとやりたかった「生命や健康に直接関わる仕事」
メディカル事業本部 技術部の片山雄貴さんは、調剤機器を扱うメーカーから日機装に転職し、透析装置や透析液供給装置などのソフトウェア開発を主に担当しています。
医療機器はリスクの程度に応じてクラスⅠ~Ⅳの4分類に分けられていますが、透析関連装置は不具合が生じた場合に人体に与えるリスクが比較的高い「クラスⅢ 高度管理医療機器」に相当します。そのため、「調剤用の機器と比べると認証を取得するハードルが大幅に高くなる」と片山さんは言います。
国内外の機関に申請を出すために、技術者として安全性や有効性を証明しなければいけない、そして承認を得て製品を出すまでに多くの期間がかかる、という点で前職との違いや大変さを感じるとのことです。
「患者さまに直接使っていただける装置の開発に携わりたい」との思いで日機装へ加わった片山さん。いまは、ずっとやりたかった「生命や健康に直接関わる仕事」に向き合い、大きなやりがいを感じていると語っていました。
「困っているお客さまをサポートできたらうれしい」
メディカル事業本部 薬事部の奥村 典子さんは、品質保証の業務を担当しています。品質保証とは、製品の製造段階から販売、お客さまである医療従事者らが利用するまでのすべての過程において、「製品が決められた仕様を満たしているか」を確認し、保証する仕事です。
中でも奥村さんは、① 製品の不具合情報をキャッチし、各国の法規制に則って行政への報告と対応を行うこと、②必要に応じて該当製品を回収すること、③製品の使用時の注意点や不具合情報を医療機関の方々へアナウンスすること、などを主な業務としています。
日機装が扱うのは医療機器・医薬品であり、人の命に直結する製品です。「仕様を満たさない製品が患者さまの健康や治療の進行に影響を与えてしまうことのないよう、製品をチェックする重要な役割だと自覚しています」と、奥村さんは大きな責任感を胸にしています。
「装置が止まってしまった」「思うように動かない」と困っているお客さまをサポートできたとき、ご納得いただけたときにやりがいを感じるという奥村さん。「『対応してくれてありがとう』『対応策を聞けて安心しました』といったお声をいただけるととても嬉しいですね」と話していました。
海外でも拡大する日機装へのニーズ
日機装の人工透析装置を必要としている患者さまは、日本国内に留まりません。中国や東南アジア、欧米諸国などでも装置を提供しています。
その中でも、血液透析市場が急成長している中国では、日機装のグループ会社である威高日機装(威海)透析機器有限公司が、血液透析装置の製造販売およびメンテナンス事業を行なっています。
中国の透析患者数は毎年10%増の伸び率
世界的に見て血液透析の患者数は年間3%ほどの割合で増加していますが、近年は中国の透析患者数の増加率が大きく、毎年10%くらい増加しています。直近の2021年のデータによると、中国の血液透析の患者数は約75万人で、これは日本の約2倍の多さです。
急拡大する中国の透析市場において、威高日機装は、2010年に中国最大クラスの医療機器メーカーである威高集団との合弁会社として設立。血液透析装置の製造および販売、メンテナンス事業を行っており、2011年から中国産透析装置の生産・販売を開始しました。
透析患者の増加に伴う需要拡大と、中国事業のパートナーである威高血液浄化の販売力もあり、日機装の透析装置の販売台数は市場成長率を上回る勢いで成長を続け、現在中国国内での販売シェアは2位となっています。
まとめ
メディカル事業の主力製品・人工透析装置について、ご理解いただけましたでしょうか。装置の開発や品質保証に携わる社員たちは、「生命や健康に直接関わる仕事」という大きな責任をやりがいに感じて、働いています。そして、日機装の人工透析装置を必要とする患者さまは、日本国内だけでなく、海外にも多くいらっしゃるのです。
ここでは紹介しきれなかったメディカル事業の製品や働く社員については、採用ホームページでご覧ください。
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