日機装の文化
2025/10/17
日機装の技術を世界へ。グローバルに活躍する社員を追った記事3選
- 航空宇宙事業
- メディカル事業
- CFRP
- 血液透析

目次
日機装は、産業インフラ、医療、航空宇宙など、幅広い分野で世界中に製品と技術を提供しています。国や言語、文化が異なっても、「現場で信頼を築き、真摯にものづくりに取り組む」という姿勢は変わりません。
今回は、世界を舞台に活躍する社員に焦点を当て、日機装のグローバルなものづくりと、現場に根ざした挑戦を描く3本の記事をご紹介します。
目指すは、「アジアでナンバーワンのコンポジット工場」 #ベトナム
エンジン逆噴射装置部品「カスケード」を主力製品とする日機装の航空宇宙事業本部。いま製品ラインナップを急速に広げ、エンジンナセル部品から翼や胴体部品にいたるまで、250品目もの製品を製造しています。その推進力となっているのが、ベトナム・ハノイ近郊で2つの工場を運営するNikkiso Vietnam, Inc.(NVI)です。
250品目もの製品を手掛ける、エネルギッシュな現場
2010年、日機装はさらなる事業拡大に向けて、ベトナムに工場を開所しました。自社設計の「カスケード」だけでなく、顧客が設計する部品の製造も請け負うことで、製品ラインナップの拡充を目指したのです。
工場の建設地にベトナムを選んだ決め手は、日機装のメディカル事業がベトナムに工場を保有しており、ベトナムの人たちと一緒に働いてきた経験が豊富にあったこと。また、部品の輸送コスト削減を目的に、顧客がサプライヤーをアジアに集約する動きがある中で、ベトナムに工場があることは大きなアドバンテージとなっています。
前編では、ベトナムに製造拠点を立ち上げるまでの経緯から、NVIの3つの強み—地政学的優位、国民性、組織の充実—や、受注を増やしている背景にいたるまで、NVIの大崎和也社長(取材当時は航空宇宙事業本部副本部長)とNVIの和氣充幸工場長が、航空機業界の市場環境を踏まえながら解説します。
続く後編では、いかにして多品目の製造を実現しているのか、和氣充幸工場長と3名のベトナム人マネージャーにインタビューを実施。製造現場のスタッフが生産性や安全性などを高めるため、作業や治具などの効率化を図る「カイゼン活動」が自発的に行われる現場の様子や、その現場を牽引するマネージャーの取り組み、そして「アジアでナンバーワンのコンポジット工場」を目標に掲げるNVIの今後の展望について、話を聞きました。
※取材当時。現在はNVI社長。


長年の取り組みが実を結び、タイで一番選ばれるメーカーに #タイ
医療や技術の水準が世界的に高い日本の透析医療を、50年以上にわたってリードしてきた日機装。これまで培ってきた経験や技術力、ノウハウを活かし、国内のみならず、海外にも透析事業を展開しています。
日機装がヨーロッパ、中国に次いで進出したのは、人口増加が著しく、平均年齢も非常に若いアジア諸国です。とくにタイでは、新規装置販売台数で同国のシェア1位を競うほど日機装の透析装置が導入されており、ほかの国でもさらなる事業展開を目指しています。
文化や価値観の違いを乗り越え、“よりよい治療”を届ける
タイのお客さまから支持を集めている理由は、複数あります。まず、効率性を重視した「機能美」のあるデザインが評価されており、サービス体制も充実。安心して使い続けられる点が大きな強みです。そして何より、現場のたゆまぬ努力と現地との密な連携により、お客さまや販売代理店との関係を丁寧に築いてきたことが、厚い信頼につながっています。
本編では、メディカル事業本部の関口 誠さんと佐藤 直樹さん、タイ販売代理店Nikkiso Medical (Thailand) Co., Ltd.(NMT)副社長のソンポン・カプタポンさんにインタビュー。透析患者が増えているタイの状況や、日機装の透析装置がタイで評価を受けている理由、そして、今後より多くのアジアの患者さまの透析治療に貢献するための取り組みなどについて、話を聞きました。

海外営業職は、世界中のお客さまと日機装をつなぐ架け橋 #ベトナムなど
マーケットシェア90%以上を誇る「カスケード」をはじめ、さまざまな航空機部品の製造を通して世界中の空の移動を支える日機装。近年ではeVTOL(空飛ぶクルマ)向けの部品を手掛けるなど、次のステージへ着実に歩みを進めています。
こうした新製品開発において要となるのは、プロジェクトを推進する営業職の存在です。
社内外から頼りにされるコーディネーターを目指して
航空宇宙事業本部の営業職が担うのは、提案や交渉に留まりません。技術や生産、法務といった社内の専門家とお客さまをつなぐ「橋渡し役」として、数年単位のプロジェクトを粘り強く推進します。その業務は進捗管理から物流に関する調整まで多岐にわたり、まさにプロジェクト全体をまとめる「コーディネーター」の役割を担っているといえるでしょう。
以下の記事では、そんな航空宇宙事業の海外営業職として活躍する佐々木 菜津実さんにインタビューを実施。この仕事の魅力は「自分の仕事の成果が形として現れ、それを実感できること」、「世界中の人達と関わることで、視野や人間関係の幅が広がること」だと語る佐々木さんに、グローバルな航空機業界だからこそ感じるやりがいや、現地でのコミュニケーションを大切にする姿勢、今後チャレンジしたいことなどについて、詳しく話を聞きました。

まとめ
それぞれの記事で紹介した世界で活躍する日機装の社員には、ある共通点が見られます。それは、国内外を問わず現場での対話を大切にすること。そして、文化や価値観の違いを理解したうえで、自社の技術や製品が持つ価値を丁寧に伝えていく姿勢です。
国や事業分野は異なっても、このように一つひとつの現場で人と向き合い、信頼関係を築くことが、日機装のグローバルな事業活動の基盤になっていると言えるでしょう。
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